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20年前の凱旋門賞

 今日の某スポーツ紙の報道によると、英国記者が「ディープインパクトはダンシングブレーヴを想像させる」と評したとか。

 う~ん、それはさすがに過大評価だと思う。自国の英雄をそう蔑むものではない。80年代欧州最強馬と肩を並べるほどか? それはおこがましすぎる。過大評価を受けた池江師は「むしろミルリーフに似てるかな」と言ったとか。いや、それも“英国の至宝”と言われた名馬。どっちもどっちだ。

 で、そのダンシングブレーヴは、20年前の1986年、第65回凱旋門賞を勝ったわけだが、その凱旋門賞は出走15頭中11頭がGⅠ馬(シャーラスタニ、アカテナンゴ、トリプティク、シャーダリ、ベーリングなどの他、日本ダービー馬シリウスシンボリも含まれる)という、凱旋門賞史上最高のメンバー。それを常識破りなレース運びで勝ったのだ。それを見てみよう。

 まず、コースの形状とスタート位置は、京都競馬場の芝1800mを思い起こせばだいたい良いと思う。

 スタート後のバックストレッチ中ほどでは後方から3,4番手。
1986凱旋門賞1

 ほとんどそのまま3コーナーを過ぎ、フォルスストレートへと入って少しずつ馬群が動き出す。それでもまだダンシングブレーヴは10,11番手くらい。
1986凱旋門賞2

 直線に向いて各馬がスパート。その時点では映像にはないがダンシングブレーヴは最後方。そして直線半ばでダンシングブレーヴが大外から馬群を捕える。
1986凱旋門賞3

 ゴール直前、物凄い脚で一気に先頭に踊り出る。それはまさに他馬の脚が止まったかのよう。
1986凱旋門賞4

 そしてゴールを過ぎたところ。2番手に1馬身半ほどの差をつけた。
1986凱旋門賞5

 タイムはレースレコードを8年ぶりに塗り替える2分27秒7。このタイムは11年後のパントレセレブルに破られるまでレコードとして君臨した。

 しかし、何がスゴイって、終始外外を回って、直線も大外一気の追い込み強襲で他馬をごぼう抜きしたこと。凱旋門賞は追い込みでは勝てないという通説を打ち砕いた勝ち方は、今も伝説として語り継がれているし、またダンシングブレーヴ並みの勝ち方をした馬がその後19年間出ていない。

 ディープインパクトがどういったレースをするのかは分からないが、もし勝ったとしても、ただ勝っただけでは80年代欧州最強馬ダンシングブレーヴ級とは言えないので過大評価のなきよう。(ちなみにダンシングブレーヴのレーティングは史上最高の141ポンド、ディープインパクトは125)
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エルムSとダービーグランプリだ!

 今週は変則開催だけではありません。盛岡ではダービーグランプリ。でも楡馬的にはエルムSがメインです。というわけで、『web楡馬』にてエルムSの記事を書きました。どぞ、読んで笑うなり、嘲笑するなり、苦笑するなりしてください。

 『web楡馬』を読んでいただいたら、下のダービーグランプリの予想をさらっと。

◎オウシュウクラウン
○サイレントエクセル
▲ブラックショコラ
△バンブーエール

 ここは◎オウシュウクラウンで堅いでしょう。遠征という不利を跳ね除けてJDDでは3着と大健闘。そして前走・不来方賞では0秒8差の圧勝劇。ただいま絶頂期と見ました。地元なれば負けるはずがありません。

 ○サイレントエクセルは牝馬相手なら相手がいないほど牝馬では抜けた存在。ここ3戦は牝馬相手にすべて1秒以上ちぎって勝っています。ダービーではオウシュウクランの2着だっただけに牡馬相手でも十分やれます。地元の利で上位争い。

 ▲ブラックショコラはオウシュウクラウンの後塵に喫してきましたが、オウシュウクラウンさえいなければ一線を張れる存在です。菅原先生の手腕にも期待です。

 地元勢だけで決まれば面白いですが、それでは心もとないので中央勢も1頭だけ。JDD2着馬の△バンブーエール。前走JDDで渋太い脚のあるところを見せ、直線長い盛岡でも粘りに粘ってくれるのでは。左回りも3走前で勝っていますし、2着争いには。


 『web楡馬』は苦笑・嘲笑していただけましたでしょうか? こんな調子で秋のGⅠシリーズに突入して参る所存にございます。いいのか…、こんな調子で。
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web競馬新聞『web楡馬』発行

 web競馬新聞『web楡馬』のエルムS号(通巻9号)を発行しました。

 エルムSは、日曜開催のセントライト記念やローズSに比べて、月曜開催ということで注目度は低いですが、だからこそ楡馬的にはそういうところを突いていきたいと思います。

 今週も競馬に関係ある話から関係ない話まで色とりどりでお送りする『web楡馬』です。少しもマジメに競馬に取り組んでいない競馬新聞の体裁は忘れずにやっております。アナーキーです。じっくり読んで下さい、とは言いません。テキトーに読んでください。

 こんな調子で秋の競馬シーズンに突入していいのかなぁ…。

 それと一応日曜のセントライト記念とローズSの予想もしておきましょうね。

<セントライト記念>
 ◎フサイチジャンク
 ○ニシノフリーダム
 ▲キストゥヘヴン

<ローズステークス>
 ◎サンヴィクトワール
 ○フサイチパンドラ
 ▲ペケジェイ

 え? 2つともマジメに予想してないって? エルムSに注力した関係でこれが精一杯です。マジメに予想したって当たりそうにないし…。それとも何ですか? 私にマジメな予想をしろとでも? ムチャな注文はしないでください。
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セントウルSと京成杯AHを振り返る

 今日の重賞2レースを振り返る前に、昨日は中京3Rで馬連、馬単、3連複の史上最高配当が出ましたねぇ。3連複は695万とか。

 もし3連単を発売していたら、単純に6倍して4200万!? すごいですねぇ。でも4200万って配当はありえないんですよ。競馬法で、配当できる最高限度額は2000万円って決まっていますから。もし2000万円を超える配当が出たら、特払いになるんでしょうかね。10倍以上の配当は特払いだった戦前競馬さながらですね。

<セントウルS>

 終わってみればシーイズトウショウですか。ローテーションも関係なし。やっぱ得意のコースでは負けられない、と。でもこの使われ方はどうなんでしょうかね? 馬体も減っていたし、スプリンターズSは大丈夫なんでしょうか?

 2着のテイクオーバーターゲットは結構速い馬でしたねぇ。日本の馬場にも合っているようだったし。これはスプリンターズSに向けて視界良好って感じですか? あとはトリッキーな中山1200mに適応できるかどうか。サイレントウィットネスとの兼ね合いも気になるところです。

 ネイティヴハートは惜しかったなぁ。いいレースはしましたけどねぇ。

<京成杯オータムハンデ>

 まず言いたいのは、勝った馬に競りかけなかったストーミーカフェにガッカリ。もともと吉永はダメな騎手だとは思っていたが、今回つくづくこいつは使えない騎手だと思い知らされた。もう騎手を辞めてほしい。父親の功績に傷をつけているようで見ていられない。

 …とまぁ、吉永のヘタレが行かなかったせいでステキシンスケクンは楽々自分のレースを展開でき、勝ってしまったわけで。おかげで前がやり合ってハイペースになってペールギュントが届くという話は、開幕週の馬場の前に封じられたけで。もう、吉永のヘタレには腹立つ。

 2着のカンファーベストはこれで完全にマイルに新境地を見出しましたな。目指すはマイルCSですか? その前にどこか使うのだろうけど。


 さて、来週は『web楡馬』エルムS号を出します。私は次号も札幌競馬場で馬場整備のバイトをしていた時の裏話を書く予定です。その他、多彩なネタでお送りする予定です。お楽しみに。
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セントウルステークスを考える

 シーイズトウショウ、出てきましたねぇ。意地でもサマースプリントチャンピオンになりたいのか。でもそろそろ使い詰めの感があるので、得意の中京コースといえどここは切る。

 そして得体の知れない外国馬の参戦。グローバルなんたらのトップらしいが、日本の馬場に合うのかどうか。こればっかりはやってみないとわからない。

 んで、こうしてみました。
11エムエスワールド55秋山
2ゴールデンキャスト57小牧
23マルカキセキ57熊沢
4メイショウボーラー58福永
35ロードアルティマ57武豊
6サチノスイーティー53鈴来
47ギャラントアロー57
8リミットレスビット57岩田
59プレシャスカフェ57赤木
10リボンアート55石橋守
611テイクオーバーターゲット59フォード
12ネイティヴハート57内田博
713キーンランドスワン57四位
14コスモフォーチュン55角田
15エイシンヘーベ55鮫島
816セレスダイナミック55和田
17ウインレジェンド55川田
18シーイズトウショウ55池添

ウインレジェンド … わけのわからない馬が出てきた時は意外な馬を狙ってみる。ベストは1400mだが1200mでもやれるはず。前走CBC賞は初コースで、初の古馬戦で、馬場の悪い内枠で、馬体重10kg増だったので度外視。今日、中山で2勝を挙げた川田に戻った今回こそ。
ゴールデンキャスト … ここ2戦の内容を買ってこのレース連覇を期待する。でも左回りには良績ないんだなぁ。騎乗停止を喰らった騎手は買っておけ、という私だけの法則もあるので。
テイクオーバーターゲット … こういう馬は「◎」「▲」「無印」のどれかにするところ。初の日本での競馬でいきなり59kgだから「◎」にはしにくいし、かといって、グローバルなんたらのチャンピオンを獲りに来たのだから「無印」もマズい。んで、「▲」。この馬、どういう競馬するの?
リミットレスビット … ここ2戦はどうもパッとしないが、中京1200mは合っている感じがするので。
ネイティヴハート … オーシャンSを勝ってから充実した内容が続く。中京は高松宮記念で経験済み。あの時のようなレースができれば。

てなことで、馬単で
 17↔2 17↔11 2↔11
 17→8 17→12 2→8 2→12
の10点で勝負。

 来週は『web楡馬』を出します。エルムステークスです。注目度は低いかも知れないですけど、函館記念→札幌記念と北海道シリーズで来たので当然の選択です。よろしくお願いします。
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京成杯オータムハンデを考える

 はい、今週はデータやめました。能書きなしの直感勝負でいきます。

11ローエングリン58田中勝
2スクールボーイ53小野
23フォーカルポイント55吉田豊
4マイネサマンサ55安藤勝
35サイドワインダー57.5長谷川
6カンファーベスト57江田照
47ワディラム53中舘
8ステキシンスケクン54後藤
59マイネルハーティー55木幡
10マイネルモルゲン57.5吉田隼
611インセンティブガイ57横山典
12ストーミーカフェ56吉永
713ペールギュント55蛯名
14マイネルスケルツィ54柴田善
815キネティクス55勝浦
16ダイワバンディット56北村宏

ペールギュント … 逃げたい馬、前につけたい馬が揃ったので、思い切って追い込み馬を狙ってみる。復帰3戦でハッキリと良化傾向にあり、前走より斤量が減るのも好材料。蛯名はこの馬に初騎乗だが新潟リーディングの勢いを見せてもらいたい。
マイネサマンサ … 前走で逃げなければダメな馬と分かった以上、ここは逃げるはず。最後に坂のある中山でどうかだが、ハンデ戦なので押さえておく。
カンファーベスト … 先行してヨシ、差してヨシなので、ペースに合わせて走れるのは大きい。斤量増えるがハンデ戦は勢いが大事なので。
インセンティブガイ … こちらも先行しても差しても良い馬。実力的に本命にしたいが休み明けなので。
マイネルスケルツィ … 休み明けで初の古馬相手で買いにくいが、同コースで重賞勝ちあるのでとりあえず。

てなことで、馬連で
 13-(4,6,11,14)
の4点で勝負。

 『web楡馬』は来週、エルムステークス号を発行します。
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〔調査〕ジョッキーの人気別成績

 9月3日終了時点で3場とも開催変わりということで、中央競馬は開催実日数が9開催72日が終了したことになります。

 そこで、今年これまでの騎手の人気別成績をちょいと調べてみようと思い立ったわけです。「なんでこのタイミングで?」と言われると困るのですが…。
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〔調査〕新潟・芝1600mのデータ

 では小倉・芝1200mに続いて新潟2歳Sが行なわれる新潟・芝1600mのデータも出しちゃいましょう。

 こちらはコース改修された2001年以降が対象です。
  • レース数は159レース
  • 出走馬延べ頭数は2508頭(完走馬は2501頭)
  • 1度以上騎乗した騎手は172人

 頭数が少ないので信頼度は低いですが、こちらも牡馬・牝馬の平均タイムと「勝ちやすさ指数」を出してみましょう。
牡・セ1:36.141.151
1:36.290.772

 タイム差は0秒15。着差にすると3/4馬身。差があるといえばある、といったところでしょうか。それより何より、「勝ちやすさ指数」が問題。牝馬の0.772は明らかに低いです。牝馬には苦しいコースなのかも知れません。

 では騎手はどうでしょうか。例によって新潟2歳Sに騎乗する18人のリーディング順位を出してみましょう。
新潟1600m勝利数リーディング
(2001年~2006年3回6日)
新潟2歳S騎乗者のみ
順位騎手名騎乗数1着2着3着
1位柴田善臣86戦13勝13回8回
2位田中勝春87戦13勝11回6回
3位蛯名正義57戦12勝4回4回
4位吉田豊63戦10勝6回4回
5位後藤浩輝63戦9勝9回10回
6位木幡初広82戦4勝5回10回
7位江田照男74戦4勝3回4回
8位中舘英二78戦3勝4回7回
9位勝浦正樹29戦2勝4回0回
10位吉田隼人25戦2勝3回1回
11位武豊3戦2勝0回0回
12位小林淳一78戦1勝4回4回
13位小野次郎22戦1勝2回1回
14位石橋脩41戦1勝1回3回
15位安藤勝己8戦1勝1回1回
16位長谷川浩大12戦1勝0回1回
17位小牧太6戦0勝0回2回
18位大野拓弥10戦0勝0回1回

 善臣と勝春が13勝でトップ。騎乗数もこの2人が1位と2位なので、このコースをよく知る2人と言えそうです。

 では勝率&連対率ではどうでしょうか。
新潟1600m 勝率・連対率 5傑
(2001年~2006年3回6日)
新潟2歳S騎乗者のみ
騎手名勝率順位騎手名連対率
武豊66.7%1位武豊66.7%
蛯名正義21.1%2位柴田善臣30.2%
吉田豊15.9%3位後藤浩輝28.6%
柴田善臣15.1%4位蛯名正義28.1%
田中勝春14.9%5位田中勝春27.6%

 騎乗数3回なので参考外でもいいのですが、武豊が抜けてしまいました。こいつを除くと、蛯名が得意にしている模様です。人気のマイネルレーニアに騎乗する石橋脩は1勝、勝率2.4%しかなく、ちょっと不安な材料です。

 というわけで、データだけで言えば、牡馬で高勝率の騎手が乗るニシノコンドコソとマイネルハーバードということになりますが、さてどうでしょう。改めて書きますが、私は馬券を買いません。
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〔調査〕小倉・芝1200mのデータ

 今週の重賞は2つともいまいち魅力がないので予想しません。馬券も買いません。

 でも何も書かないのもつまらないので、参考データだけでも載せておきます。

 まずは小倉2歳Sが行なわれる小倉・芝1200mのデータを紹介しましょう。

 例によって、「1996年からの10年間+2006年」を対象に全レースの全出走馬をあたったみました。
  • レース数は816レース(1着馬は818頭)
  • 出走馬は延べ1万1712頭(完走馬は1万1693頭)
  • 1度以上騎乗した騎手は263人

 手始めに牡馬・牝馬の平均タイムと「勝ちやすさ指数」を出してみましょう。
牡・セ1:10.761.038
1:10.810.962

 平均タイム差は0秒05。着差にすると1/4馬身しかなく、ほとんど差はないようです。また「勝ちやすさ指数」も大きな開きはありません。

 ちなみに、「勝ちやすさ指数」は以下の数式で求めています。

 (「当該の勝ち馬数」÷「全勝ち馬数」)÷(「当該の完走頭数」÷「全完走頭数」)

 平均は1で、1を超えるほど頭数の割によく勝っていて、1を割り込むほどに頭数の割に勝てていないことになります。(理系の人ならすぐに理解してもらえるかと)

 牡馬・牝馬の差がないので、騎手に注目。小倉2歳Sに騎乗する騎手のリーディング順位を挙げてみましょう。
小倉1200m勝利数リーディング
(1996年~2006年3回6日)
小倉2歳S騎乗者のみ
順位騎手名騎乗数1着2着
1位福永祐一336戦51勝26回
2位幸英明414戦41勝44回
3位和田竜二363戦31勝33回
4位橋本美純238戦22勝13回
5位池添謙一210戦18勝29回
6位熊沢重文256戦15勝24回
7位太宰啓介228戦15勝16回
8位渡辺薫彦188戦13勝13回
9位石橋守201戦12勝16回
10位野元昭嘉319戦9勝18回
11位川田将雅106戦6勝9回
12位内田浩一200戦6勝8回
13位鮫島良太73戦6勝6回
14位吉永護9戦2勝0回

 1位は福永で、実はこの14人に限らなくても武豊を差し置いて全体1位です。

 次に勝率&連対率の上位5人です。(6位以下は上の表から計算してください)
小倉1200m 勝率・連対率 5傑
(1996年~2006年3回6日)
小倉2歳S騎乗者のみ
騎手名勝率順位騎手名連対率
吉永護22.2%1位福永祐一22.9%
福永祐一15.2%2位池添謙一22.4%
幸英明9.9%3位吉永護22.2%
橋本美純9.2%4位幸英明20.5%
池添謙一8.6%5位和田竜二17.6%

 吉永が勝率1位になりましたが騎乗数が少ないので参考外。すると福永が実質的に勝率・連対率ともに1位。しかも勝率は抜けています。

 ということで、人気のシルバーストーンに有利なデータとなりました。でも私は買いません。だって馬名が、「色の名前」+「ストーン」って、なんだかホワイトストーンを思い出させるのだもの。
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最古の日本レコードが破られてタケシバオーを思う

 昨日の小倉メインでダート1700mの日本レコードが塗り替えられたようですな。サンライズキングがねぇ。もっとスゴい馬に抜かれるならタケシバオーも本望だろうに。

 でも、タケシバオーのスゴいとこはヤツが37年前にレコードを出したときは斤量が60kgだったこと。サンライズキングはたったの56kgでしかない。もしあのときタケシバオーが同じ56kgだったら…。

 なによりレコードの比較は同時代同士では意味があるが、時代に差がある場合は比較の意味がない。後の時代になるほど調教技術も飼育方法も工夫されるし、細かいことを言えばコース形態にしてもスパイラルカーブが取り入れられスピードが出やすくなっているし、装蹄技術だって騎手の騎乗技術だって良くなっている。

 つまり、あれから37年5ヶ月も経てば破られて当然。37年5ヶ月も破られなかったレコードを作ったタケシバオーがもし同じ技術でレースに臨んでいたら、きっとまだ向こう20年は破られないレコードを作ったに違いない。それほどタケシバオーは偉大だったということ。だてに顕彰馬になっていません。なんたって「レコード勝ち5回」はJRA記録ですからね。
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